写真の性質

ここでの再現性は画質とほぼ同義であると考えていただきたい。写真の画質に関しては解像度とコントラスト(と色再現性)が格子と考えられる。写真の写りを判断する基準は多数あるが、分解能を挙げる。取りあえず、分解能は写真の像を成立させる構成要素の原因と考えてよいだろう。これについて、その写真が何個の画像セル(ピクセル)で構築されるかで計ろうとする試みがある。

フィルム写真とデジタル写真を比較するとき、フィルムを撮像素子の画素数に換算するとどの程度かと考えがちだが、何よりも先ず両者はあまりに異なる。最終的なプリントを鑑賞する場合、近接時の鑑賞に耐え得るのはフィルム写真ではないだろうか。「大伸ばしのプリントは近寄って眺めるものでない」と言う人もいるが、たとえば絵画を鑑賞する場合を考えると、古典絵画などは特に大型のものでも近接時の精細感のある描画に驚く場合もある。少なくとも、作品が大型であることが直接に、鑑賞において接近してはいけないことを意味することはない。フィルムとデジタルで分解能を比較をするのは容易でない。分解能の測定はさまざまな条件に依存する。フィルムの場合、フィルムの寸法・サイズ、粒状性などのフィルムの性能、用いたレンズの性能に依存する。フィルムにはピクセルが存在しないから、フィルムにピクセルが存在するものとして計測した分解能は目安に過ぎない。デジタルカメラではセンサー画像の補間に用いる画像処理アルゴリズム、センサフィルタのベイヤーパターン(Bayer pattern)の効果、記録画質などが関係する。加えて、デジタルカメラの撮像素子や表示装置の画素の配列は、規則正しい繰り返しパターンを持つため、モアレを生じる場合があるが、フィルムの感光粒子は不規則に並んでいるためこのような現象は起こらない。

35mmフィルムカメラで撮影した写真の解像度評価はまちまちである。例えば、10メガピクセルという評価がある[1]。より粒子の細かいフィルムを使うとこの数字は上がるし、低級の光学系の使用や劣悪な照明がこの数字を下げることもあり得る。この評価は2007年の最新鋭デジタルカメラは35mmフィルムカメラよりも優れているという評価を含意している。ただし、35mmフィルムは一般消費者向けのフォーマットである。プロ向けフィルムカメラとして中判カメラ、大判カメラがある。これらに先の数値を単純にあてがうと、2007年現在の最新鋭デジタルカメラより優れた分解能を持つことになる。具体的には、645のフィルム写真は約36メガピクセル、4×5インチは約130メガピクセルである。8×10インチは約540メガピクセルになる。しかし、20メガピクセルや7メガピクセルという評価もある[2]。単純に言えば、フィルムの解像度はフィルムの感度によって変わる。


高性能レンズを用い理想的な露出で撮影した現代の超微粒子白黒フィルムの分解能は、30メガピクセル以上のファイルサイズにおいて適当な細かさが得られる。一般消費者向け35mmカラーフィルムでは12メガピクセル以上に、安価な35mmフィルムカメラ(コンパクトカメラ)でも8メガピクセル以上に価し得る。

画像の表示に用いる媒体も考慮に入れる必要がある。例えば、せいぜい2メガピクセル程度のものが主潮流であるテレビやコンピュータのディスプレイで写真を表示するのみであれば、ローエンドのデジタルカメラで出せる解像度でさえ十分と言える。4×6インチのプリントに出力する場合に限っても、デジタルとフィルムの間に知覚できる差はある。出力媒体が大きな広告版なのであれば、高い解像度をもった媒体か大きな判が必要になるだろう。

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このページは、写真が2009年3月30日 12:11に書いたブログ記事です。

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